ブログBlog
- ブログ
- 苔テラリウムでの苔の増やし方まとめ【育て方解説】
Blog
苔テラリウムでの苔の増やし方まとめ【育て方解説】
コケを育て始めたら、自分でコケを増やしたいという人も多いのでは。「コケはどれくらい増えますか?」「すぐに増えますか?」といったことを良く聞かれます。
今回は、テラリウム栽培でのコケの増やし方についてまとめました。
株分けで増やす
まずはオーソドックスな方法。器いっぱいに増えたコケを株分けして増やします。コケは根がないので、手で簡単に株分けすることができます。特に成長の早い種類に向いている方法です。
成長が早く、株分けで増やしやすいコケ
コツボゴケ・ハイゴケ・シノブゴケなど
まき苔で増やす
次におすすめなのが、まき苔(まきごけ)法での増やし方。コケは葉や茎からの再生能力が高く、環境が良ければ、葉っぱ一枚からでも体を再生できます。
葉っぱや茎を細かく分解し、テラリウムの環境に撒いておくと2~3ヶ月間で新芽が吹いて、再生を始めます。
ただし、株分けよりも時間がかかるので、辛抱が必要です。またコケの種類によって、再生率や再生しやすい部位が違うので、いろいろ試してみましょう。
撒き苔法で増やしやすいコケ
タマゴケ・ホソバオキナゴケ・オオシラガゴケ・フデゴケなど
まき苔法による増やし方の詳しい解説は、こちらをご覧ください。
茎ふせ法で増やす
横に寝かせた茎から、新芽を吹かせて増やす方法です。茎が長く、茎から新芽が出やすい種類に向いている方法です。
他の植物と同様に、先端を切った方が芽吹きやすくなるようです(頂芽を止める)。
茎ふせ法で増えやすい種類
ヒノキゴケ・コウヤノマンネングサ・スギゴケの仲間など
茎ふせ法による増やし方の詳しい解説は、こちらをご覧ください。
胞子で増やす
胞子をまいて増やす方法です。コケはまず胞子から原糸体が発芽し、茎葉体と呼ばれるコケの形に変化していきます。
タチゴケの原糸体
胞子から増やしたタチゴケ
胞子から増やしやすい種類
タチゴケ
ただ、胞子が採取できる時期が限られること、テラリウムの環境下ではめったに胞子体をつけないことから、増やしたい種類のコケの胞子を手に入れるのは、なかなか困難。また、胞子から原糸体と呼ばれる期間を経て、植物の形になるため、まき苔や茎ふせで増やすよりも、時間がかかります。
ただ、コケの発生を理解するのに面白い方法なので、お目当ての胞子が手に入ったら、試してみましょう。
<テラリウムの環境で、胞子体が付きにくい理由は、こちらをご覧ください。
無性芽で増やす
コケは胞子を使って個体を増やす有性生殖の他に、無性芽(むせいが)と呼ばれるクローンを作って個体を増やす無性生殖を行います。山芋のムカゴのようなものですね。
無性芽を付けやすい種類のコケは、この無性芽を利用して増やすことも可能。理論的には撒き苔法に近い手法です。
ゼニゴケの無性芽
エゾチョウチンゴケの無性芽
まとめ:コケのむすまでは時間がかかる
いくつかの方法をご紹介しましたが、やっぱりコケはゆっくり成長する生き物なので、増やすにも時間がかかります。その分、同じ容器の中でも長く楽しめるということ。すぐに増やせるものではありませんが、気長に育てながら、じっくり増やしてみましょう。
苔テラリウムの育て方疑問・質問はこちらを参考にしてください。