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八丈島の自然とコケを訪ねて
八丈島の観葉植物生産者さんに誘われて、2日間コケを見に行ってきました。八丈島の山と植物公園を案内していただき、美しいコケと貴重な植物を見ることができました。
八丈島はどんな場所?
火山活動で出来た島で、島全体が溶岩の大地。海岸に出るとその様子がよくわかります。八丈富士と三原山2つの山があり、島全体はひょうたん島のような形をしています。
最高峰の八丈富士は標高854m。八丈富士は噴火口に降りることもできるそうで、噴火口内の植生は独特で面白いのだとか。(今回は時間が足りず行くことができませんでした)
ダイビングやホエールウォッチングなど、自然を楽しむアクティビティが充実しています。
東京から八丈島へのアクセスは?
東京から287Km、飛行機を使うと約50分間でいける南の島です。羽田空港で滑走路までの移動時間の方が長く感じるくらい、あっという間のフライトでした。
飛行機は一日3便しかなく、濃霧や強風で度々欠航するようなので、スケジュールは余裕をもって組んだ方がよさそうです。
船で行こうと思うと、東京の竹芝桟橋から約11時間かかります。船だとけっこうかかりますね。
富士箱根伊豆国立公園
八丈島全体が「富士箱根伊豆国立公園」に含まれており、自然が守られています。そのため、動植物岩石などの採取はNG。
島がはぐくむ自然は持ち帰ることができないので、現地でじっくり堪能しましょう。
八丈島は観葉植物・切り葉の生産地
八丈島は観葉植物と切り葉の生産が盛んで、漁業と並んで島の主要産業のひとつ。
島のあちらこちらに、観葉植物の温室があり、山に行くと切り葉用のロベ畑が点在しています。
今回島を案内してくれた人も、都内の有名園芸店に出荷する観葉植物の生産者さん。島の自然環境を活かしながらの栽培は、本州での観葉植物生産とは違って独特です。こちらもみどころ満載で面白かったです。
八丈島に自生するコケ植物
海からの湿った空気が山にぶつかり霧がかかるため、八丈島はコケ植物が多い場所です。八丈富士と三原山2つの山には毎日のように霧がかかるようです。
市街地は思ったよりカラッとしていてコケは少なめ。コケを見るためには山の方に行く必要がありそうです。
今回の旅で観察することができたコケをいくつかご紹介します。
オオトラノオゴケ
キダチヒラゴケ
アラハシラガゴケ
ホウオウゴケ
ヒノキゴケ
ヒロハヒノキゴケ
ケチョウチンゴケ
八丈富士山頂には湿地があり、むかし園芸用に持ち込まれたミズゴケが群生しているのだとか。次回訪れることがあれば、その様子を見に行きたいですね。
八丈島はシダやランの宝庫
八丈島はコケ植物だけでなく、シダや野生ランなどの宝庫。ワタクシ、コケ屋になる前はランの種苗メーカーに勤めていたため、野生ランもとても興味あり。
日本に自生するシンビジュームの原種、野生のナギランに出会えたのが一番うれしかったです。
ナギラン
旅の様子を動画にまとめました。あわせてお楽しみください。
コケの自生地を見に行こう
自生地を見に行くと、「この種類のコケ・植物はこういう場所・環境に生えているのか」という発見・学びがあります。
自生環境を観察することは家で植物を育てる大きなヒントになるので、是非みなさんも自然の中に足を運んでください。