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『東京苔展3』閉幕!振り返りと開催レポート
板橋区立熱帯環境植物館で開催していた東京苔展3(2025.2.4-2025.3.2)が、無事閉幕しました。
今回掲げたテーマは『コケと苔テラリウムの世界』。
植物としての苔にプラスして、『苔テラリウム』に焦点を当てた展示になりました。
会期を終えて、東京苔展3を振り返ります。
15人の作家の苔テラリウム展
プロからアマチュアまで、苔テラリウムをつくる作家たち15人が1点ずつ作品を展示しました。
運営側から出したお題は「東京-コケのある風景」。
それぞれの「東京」が作品になって一堂に会した様は圧巻でした。
東京~関西で活躍するクリエイター、これだけの作家が集まって展示を行うことは珍しかったのではないでしょうか。
15人の作品はこちら。
足を止めてじっくりと覗き込むお客様もたくさんいらっしゃいました。
<作品展参加クリエイター>
工房R
コケ田コケキ
苔むすび
苔楽
シン・苔
道草
Chibo
Feel the garden
green_walkway
Haggy
moss-connect
mossmile
Mosslight-LED
shida design
The Only One
※敬称略、順不同
みんなの育てているコケ写真展
育てているコケの写真を公募した、みんなの育てているコケの写真展。
テラリウム、盆栽、知らずに植木鉢に生えてきたコケまで。コケ好きがどんなコケを身近に愛でているかがよくわかる展示になりました。
東福寺の市松模様を模して、アスファルトの写真を配置しました。
この会場では2回目なので、写真を貼る作業もスピードアップ。
どんな写真が集まるか、スタッフもいつも楽しみにしている企画です。
美しいコケはどこからくる?コケ農家紹介
美しい苔テラリウム作品に使われるコケはどこから来るのか?
それを知ってもらうのも、今回の苔展の狙いのひとつでした。
静岡県でコケの栽培をしているコケノミウラさんにご協力いただき、スナゴケが種ゴケから育っていく様子を実物展示。
ミウラさんのインタビュー動画や、コケ農家の一日の作業についても展示しました。
「温室は大きなテラリウム」コケ観察MAPの配布
熱帯植物館といえば、大きな温室。
熱帯植物を観察するための温室ですが、足元にはちゃんとコケもいるのです。
植物園で植えたものではない(勝手に生える、それがコケです)ので、植物園の人たちも名前はわかりません。
そこで、ミュージアムパーク茨城県自然博物館のコケ研究者・鵜沢さんに種類の同定を依頼。温室で見られるコケマップを制作し、無料配布しました。
苔展を見たあとに、コケマップを持って温室をウロウロするお客さんが多発。全部のコケが見つけられたでしょうか?
植物園で開催するからこその、苔展らしい企画でした。
コケの説明パネルは温室内に残してあるので、板橋熱帯環境植物に行ったら探してください。
育てる人、観る人、創る人、楽しむ人。苔トークバトル!
2月8日土曜日は、トークイベントを開催。
育てる人、観る人、創る人、楽しむ人として、
・コケ農家・ミウラ
・苔役者・石倉良信
・観察家・藤井久子
・苔テラリウム作家・石河英作
4人によるトークが行われました。
会場は満席!
コケの自然採取に関する考え方など四者異なる意見もぶつかり、後半はトークバトルらしい場面も。
コケ好きの方々が、いろいろと考えるきっかけになればいいなと思います。
『東京苔展3』を振り返って。
板橋区立熱帯植物館では2度目の開催となる、東京苔展。
2よりさらにパワーアップして、皆様に楽しんでいただけたのではないかと思います。
特にお客さんの目を引いていたのは、テラリウムの作品たち。
15人の作家たちが忙しいなか、この苔展のために作品を作ってくれて、遠くから搬入してくれました。
あらためて感謝したいと思います。ありがとう。
おそらく苔展目当てではない普通のお客さんたちが、テラリウムに釘付けになっているところを何度も見ました。作品の力はすごいです。
苔の魅力が少しでも多くの人に伝わったらいいな…と思っています。
そして、1カ月間作品を枯らさずに美しく保つことができたのは、植物館のスタッフの皆様のおかげです!
毎日の水やり、ガラスにつく水滴…こまめに気にかけていただきました。きれいな作品を見ていただけたのはスタッフの皆様のおかげです。ありがとうございました。
さあ、次。苔展4は、いつ開催されるのでしょうか?
またゆっくりと考えたいと思います。
ご協力いただいたすべての方に、ありがとうございました!